HICityを医工連携の国際的ハブへ「羽田から拓く、医療イノベーションの未来」をPiO PARKにて開催

#イベント#ヘルスケア

HANEDA INNOVATION CITY(以下、HICity)内では、この地を舞台とした“医療イノベーション・エコシステム”の構築と連携強化を図るため、2026年3月5日に、専門家による医療機器開発の要諦や臨床ニーズとの連携に関する講演「羽田から拓く、医療イノベーションの未来 ~医工連携が加速する新産業創造の最前線~」が開催されました。

本記事では各登壇者の講演内容を紹介します。詳細は動画にてご覧ください。

【羽田から拓く医療イノベーションの未来~医工連携が加速する新産業創造の最前線~ 2026.3.5 Chapter】

00:07:52 医療機器開発の本質 ~医工仲間づくりのススメ~
谷下 一夫氏(一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ理事長/慶應義塾大学名誉教授)


00:26:07 医学と工学の融合による “共創の起点”
江龍 修氏(藤田医科大学 医工学社会共創センター長


00:42:54 医・ビジネス・工の医療イノベーション~臨床ニーズを起点に、医療者・製販企業・ものづくり企業が三位一体となって取り組む医工連携について~
柏野 聡彦氏(東京都医工連携HUB機構プロジェクトマネージャー)


01:01:43 パネルディスカッション
テーマ: 「羽田医療イノベーション・エコシステムの構築に向けて」
加藤氏は羽田みらい開発が鹿島建設を含む9社で構成されており、「先端」と「文化」という2つのキーワードを用いた新しい事業創造を命題として与えられたことを説明。
特にライフサイエンス、健康、医療分野での先端的取り組みと大田区のものづくりを結びつけることを重視していると述べました。
続いて羽田みらい開発の徳光氏がHICityの施設概要を説明し、羽田空港という玄関口、大田区のものづくり企業の集積、殿町のキングスカイフロントでのライフサイエンス研究といった、周辺特性を活かした施設運営を行っていることを紹介。
先端産業創造委員会を設置し、企業支援や知名度向上に取り組んでいることも報告しました。

医工連携の課題と解決策に関する講演

日本医工ものづくりコモンズ理事長で慶應義塾大学名誉教授の谷下一夫氏が医工連携における「認知的壁」の課題について講演が行われました。

谷下氏は社会的壁は解消されつつあるが、異なる専門分野間の考え方や価値観の違いによる認知的壁が依然として厚いと指摘した。この解決策として「医工仲間のコミュニティ」構築を提案し、点と点ではなく面での連携を重視する考えを示しました。

日本医工モノづくりコモンズ
https://www.ikou-commons.com/

※谷下 一夫氏の講演の様子はこちらからご覧ください。

江龍氏によるデジタルツインホスピタル構想の発表

藤田医科大学理工学社会共創センター長の江龍氏は「デジタルツインホスピタル創成構想」について発表した。電子物性工学の専門家として、医工学の新しい学科・研究科の設立構想を紹介し、仮想と現実が連携する未来医療の実現を目指すと述べました。

藤田医科大学が持つ日本最大級の臨床データ(160万人の患者データ)を活用し、AIエージェントによる新しい医療機器開発や創薬を推進する計画を説明しました。

藤田医科大学理工学社会共創センター
https://co-well-aging.fujita-hu.ac.jp/
※江龍 修氏の講演の様子はこちらからご覧ください。

柏野氏による東京都医工連携ハブ機構の活動報告

東京都医工連携HUB機構プロジェクトマネージャーの柏野氏は、同機構の活動実績を報告。

現在、会員数が7,000を超え、製販企業1,200社、ものづくり企業1,000社、臨床機関220、研究機関140以上が参加していることを紹介しました。公開ニーズ930件、試作340件、マッチング970件以上、プロジェクト組成550件、事業化40件という具体的な成果を示しました。

東京都医工連携HUB機構
https://ikou-hub.tokyo/

※柏野 聡彦氏の講演の様子はこちらからご覧ください。

パネルディスカッション:羽田医療イノベーションエコシステム構築‎

パネルディスカッションでは「羽田医療イノベーションエコシステムの構築に向けて」をテーマに、大田産業振興協会の宍戸氏も加わって、医工連携における「仲間作り」の重要性について議論が展開されました。

谷下氏は海外での研究経験を通じて、専門分野にこだわらない自由な研究環境の重要性を強調し、江龍氏は医療現場での医師の真摯な姿勢に触れ、宇宙語のような専門用語を超えた真摯なコミュニケーションの必要性を述べました。

AIの活用についても活発な議論が行われました。谷下氏は生成AIによる医学論文の翻訳や要約機能が、異分野間のコミュニケーション障壁を大幅に下げていると指摘。宍戸氏は大田区の中小企業でもAI導入が進んでいることを報告し、生産効率化に活用されていると伝えました。

江龍氏は藤田医科大学のデジタルツインホスピタル構想が世界展開を視野に入れていることを強調し、日本発の技術で世界を笑顔にするという理念を示しました。さらに、オープンクローズ戦略により、公開することでクローズな価値を生み出すアプローチを説明しました。

柏野氏は新しい医工連携の枠組みとして、AI活用による臨床ニーズとものづくり企業のマッチングシステムの可能性について言及しました。従来のアナログ的なマッチングから、生成AIを活用したより効率的なシステムへの発展を提案しました。

※パネルディスカッションの様子はこちらからご覧ください。

講演、パネルディスカッションの後は来場者も交えて、羽田での医療についての交流会が行われました。

全体を通じて羽田という立地の優位性を強調しながら、この地における国際的なアクセスの良さ、大田区のものづくり企業との近接性、そして世界への展開拠点としての可能性が議論されました。
参加者からは、HICityを医工連携の国際的ハブとして発展させることへの期待が示されました。

当サイト「JOURNAL by HANEDA INNOVATION CITY」では、今後もHICity内での講演や、フォーラム、サミットなどのイベントをレポートします。

INFORMATION

羽田から拓く、医療イノベーションの未来 ~医工連携が加速する新産業創造の最前線~

開催日:2026年3月5日(木)
開催場所:PiO PARK(HICity ZONE K 2F)
主催:HANEDA INNOVATION CITY 先端産業創造委員会

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