Demonstration Experiment
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実証実験データベース

HANEDA INNOVATION CITYにおけるウインドウフィルムの遮熱効果実証実験

#ヘルスケア
実施主体
株式会社ahead
実施期間
2024年11月22日~2024年12月8日

HANEDA INNOVATION CITY内のガラス面に、高機能ウインドウフィルム「aheadフィルム」を施工することで、フィルムの持つ遮熱性能と、UVカット性能を検証しました。赤外線の影響で高温化する施設内の、空調機器の負荷軽減と電気使用量の削減および紫外線を受けた床材や調度品の褪色による劣化を防ぐことが目的です。これにより、SDGsに配慮した施設運用の実現を目指します。

実施方法

2面あるガラス面のうち、片面には可視光線透過率81%の「aheadフィルム(TSM-80C)」を施工し、未施工のガラス面との違いを測定します。具体的には以下の3つの方法でデータを収集。

①フィルム施工済と未施工のガラス前面のそれぞれにトルソーを設置、トルソーの胸部の温度を、温度ロガーで継続的に収集。
②一般に入手可能な市販品の紫外線測定機(LS123 UVパワーメーター)を用いて、施工済面と未施工面の紫外線透過量を測定。
③一般に入手可能な市販品の赤外線測定機(LS122 IRパワーメーター)を用いて、施工済面と未施工面の赤外線透過量を測定します。

成果と課題

実験は外気温が17.1℃という低い状態だったため、フィルム施工と未施工では、大きな温度差にはなりませんでした。それでも、aheadフィルムを施工したガラス面と未施工のガラス面では、最大で4℃の温度差が出ました。

他の施工事例では、夏季で外気温が35℃程度の場合、温度差は10℃以上に広がる結果が得られています。また、直射日光を受けたときに感じるチリチリした痛みになる直射熱も防ぐため、酷暑での快適な空間の実現に寄与します。
さらに、下記画像にもある通り、紫外線は完全に遮蔽、赤外線も高い遮蔽性能を有しており、空調機器負荷低減による電気使用量削減や、肌トラブルや褪色劣化の原因となる紫外線の遮蔽に効果があります。

プロジェクトの遍歴

2024年11月21日

『aheadフィルム施工及びセンサー・各種測定器設置』
「aheadフィルム(TSM-80C)」施工し、フィルム施工済・未施工のガラス全面それぞれにトルソーと測定用の温度ロガーを設置。その他、紫外線測定機(LS123UVパワーメータ)、赤外線測定機(LS122 IRパワーメータ)を設置しました。


2024年11月22日~12月8日

『温度・紫外線・赤外線データ収集』
設置したトルソー胸部の温度を、温度ロガーで継続的に収集。紫外線測定機(LS123 UVパワーメーター)を用いて、施工済面と未施工面の紫外線透過量を測定。赤外線測定機(LS122 IRパワーメーター)を用いて、施工済面と未施工面の赤外線透過量を測定。以上、各測定によりフィルム施工済・未施工それぞれの各データ収集を行いました。

基本情報
・事業名:羽田イノベーションシティにおけるウインドウフィルムの遮熱効果実証実験
・実施団体名称:株式会社ahead
・実施場所:羽田空港イノベーションシティ(大田区羽田空港1丁目1-4)施設内及び非常階段スペース
関連URL

株式会社ahead
https://aheadfilm.com/

ウインドウフィルムの遮熱効果実証実験画像。
フィルム施工面(左)と、未施工の色の差。遮熱効果を高めるため、少し青みがあるが、可視光線透過率が81%と透明に近く、クリアな視界を確保できる。
サーモグラフィで見ると、未施工面のガラスは温度が上がらず、床面温度が高くなるが、aheadフィルム施工面はガラスが熱を吸収することで床温度は低い。
夏場、ガラス越しに日光が当たる人体表面への熱影響シミュレーションの結果。図左側のaheadフィルム施工面の人体のほうが窓際の暑さが低減されている。
画像左のaheadフィルム施工面は紫外線を一切通さず、赤外線もわずかだが、未施工では相当量透過している。12月でこの値だが夏場はその差がより顕著に。
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