空港の仕事を地元小学生が体験!|HICity春スクール(ANA編)

#イベント#ワークショップ

2024年2月から3月にかけて、HANEDA INNOVATION CITY(以下、HICity)で大田区の小中学生と保護者を対象にした「HICity春スクール2024」が開催されました。羽田空港や周辺施設等を知り、理解を深めることを目的とした羽田みらい開発株式会社によるイベントです。

参加者は「羽田空港にまつわるコンテンツ」、「地域や“まち”の特性を活かした企業と連携したコンテンツ」の両方に参加します。今回レポートするのは前者となる内容の、2024年2月18日に開催された翼で日本や世界を結ぶANA(全日空)による「空港のお仕事体験」ワークショップです。

参加者のほぼ全員が羽田空港を利用したことがあるという参加者たちにとって、どのような内容となったのでしょうか。本記事ではワークショップの内容や子どもたちの様子をレポートします。

登場したのは空港の現場スタッフたち!

「こんにちは!」という元気な挨拶とともに始まった空港のお仕事体験ワークショップ。とはいえ、この時点では具体的にどのような話を聞けるのか、どんなことを体験できるのか、参加者には知らされていません。ここで登場したのが空港で働く4人のスタッフたちです。

今回はグランドスタッフ・グランドハンドリングスタッフの2つの職種について詳しく知り、実際にお仕事の一部を体験してみることになりました。

作業着のふたり(左)はグランドハンドリングスタッフで、旅客機の誘導やコンテナの積載など、駐機場での業務に従事している。制服のふたり(右)は、空港内での旅客業務にあたるグランドスタッフだ。

お客さまの空の旅を安全にサポートする「グランドスタッフ」

最初にグランドスタッフのふたりがマイクを握ります。

「お客さまにとって、飛行機は乗るところからはじまりますよね。そこで一番最初にお客様と接するのがグランドスタッフなんです。特に国際線では、航空券の他にパスポートやビザなど、さまざまな事前手続きが必要です。ここでチェックを怠ってしまうと、危ない人を飛行機に乗せてしまう可能性もあります。安全を守る役割も担いながらお仕事をしているんですよ」

ここで、実際に搭乗手続きの実演を見せてくれました。参加者からリクエストのあったオーストリア行き便に搭乗する設定でデモンストレーションがはじまります。必要書類の確認や、顔写真との比較、さらには乗り継ぎ便の有無まで、まるで飛行場に来たかのようなやりとりが交わされました。

グランドスタッフにとってのもうひとつの代表的な仕事として、手荷物の受付業務があります。ここでは参加者全員が本物のタグ(!)を自身の手荷物に付ける体験も行われました。真剣な様子でタグを付ける子どもたちを、保護者のみなさんが見守ります。綺麗に貼り付けられたタグを見て笑顔を浮かべる参加者の表情が印象的でした。

実物を紹介しながら受託手荷物に付けるタグの説明を行うANAのスタッフ。写真は車椅子やベビーカーの目印となるタグで、その他には特別な乗客だけが手にできるプライオリティタグも登場。一部では「いいな〜、欲しいな」と声が上がるシーンも。
実際にタグを手荷物に付けてみる体験者。粘着面を綺麗に貼り合わせるので苦戦する様子も。グランドスタッフの仕事に触れられる貴重な機会に。

飛行機の安全運行を縁の下から支える「グランドハンドリングスタッフ」

お次はグランドハンドリングスタッフにバトンタッチ。彼らは一般人の私たちが関わることは難しい職種ですが、飛行機の安全運行に欠かせない縁の下の力持ちのような存在です。

「常に屋外での業務なので夏はコンクリートの照り返しが暑く、なかなか大変な仕事です。けれど到着したお客さまが一番最初に目にするのが、僕たちグランドハンドリングスタッフの姿なので、やりがいを感じられますよ!」

ワークショップで特に注目したのが、出発する飛行機を自走できる場所までトーイングカーと呼ばれる特殊車両で押し出す「プッシュバック・トーイング」という業務と、着陸した航空機を駐機場まで誘導する「マーシャリング」のふたつです。

プッシュバック・トーイングは飛行機に乗っているときには決して見られないお仕事です。ワークショップでは現場作業映像を見ながら、現場スタッフのふたりからコツやポイントを解説してもらいました。

「マーシャリング」は、グランドハンドリングスタッフの顔とも言われる業務です。ここでは実際に使用しているパドルと呼ばれる道具を持って、参加者全員でハンドサインを体験しました。旋回信号や直進、減速、停止などそれぞれのハンドサインを習い、いざ実践! マーシャリングの動画に合わせてサインを出せば、飛行機へ指示を出しているような気分に。参加した子どもたちもグランドハンドリングスタッフになりきってパドルを操ります。練習を重ねるうちに全員の息が合い、最終的には動画の動きとしっかり連動するまでに成長しました。

マーシャリングに子どもたちもみんなで挑戦! 何回か練習したあとは、現場の動画に合わせて実践を。気分はすっかりグランドハンドリングスタッフ!
飛行機が自走できる位置まで専用の特殊車両車両「トーイングカー」で機体を押す「プッシュバック・トーイング」。普段は見ることのできない飛行場の映像に、子どもたちは釘付け!

 

デモ機を用いながら、グランドハンドリングスタッフの仕事や難しさを説明。エンジンの近くの作業となるため、常に危険と隣合わせだと語る。チームワークを大切に日々の業務にあたっている。
質問コーナーでは大人からの質問も。「離陸時にグランドハンドリングスタッフたちが手を振ってくれるのが嬉しいです。いつから手を振るようになったのでしょう?」という質問に、「諸説ありますが、一人のスタッフが手を振ったのをきっかけに広まったと言われています」との回答。素朴な質問を聞ける貴重な機会に。

「夢があったら諦めないで、挑戦し続けて」

1時間という短い時間ではありましたが、空港にまつわる濃厚な時間を過ごした子どもたち。最後にANAのスタッフからこれからの未来を担う子どもたちに向けたメッセージがありました。

「航空業界の魅力はなんといっても、いろんな職種の仲間で協力してひとつのフィールドを作り上げているところにあると思います。僕も昔から航空業界に入りたいという夢がありました。就職が難しい時期を乗り越えて、ようやく入社することができたのですが、もしこの中で飛行機にまつわる仕事に就きたい子がいたら、諦めずにチャレンジしてほしいなと思っています。1%でも可能性があったら夢を諦めないで、挑戦し続けてください。航空業界にはそれを体験している仲間や先輩がいっぱいいます!」

いままで乗客の視線から飛行機を見ていた子どもたちにとって、空港スタッフという立場から見える景色はどのようなものだったのでしょうか。

HICityの上空には、今日も国内外をつなぐ大小さまざまな飛行機が飛び交っています。大田区の一大産業である空港を知ることは、地域を親しみ、好きになること。子どもたちが空を飛ぶ飛行機を見るたび、この日のワークショップを思い出してくれるのなら、これ以上嬉しいことはありません。

お父さんと一緒にノリノリで参加してくれた乗り物全般が好きという小学5年生のNさん。「グランドハンドリングの実演が特に楽しかった!」と話してくれた。

INFORMATION

HICity 春スクール2024(ANA編)

開催日:2024年2月18日(日)
開催場所:HICity Square Café/Bar J棟2階
主催:羽田みらい開発株式会社
コンテンツ提供:全日本空輸(ANA)
協力:羽田旅客サービス株式会社
コンテンツ提供:ANAエアポートサービス株式会社
後援:大田区

text : Miyu Oshiro photo : Nozomu Ishikawa

PAGE TOP