
ヘルスケア関連企業、大田区内の企業が一堂に会する「ヘルスケアフォーラム」をPiO PARKにて開催
HANEDA INNOVATION CITY(以下、HICity)内では、企業間の交流や共創を促進するイベント等が定期的に開催されています。本記事では2025年1月28日(火)に開催された、医療とヘルスケア分野をテーマに開催された「ヘルスケアフォーラム」をレポートします。
本記事では各登壇者の講演内容の概要を紹介。詳細は動画にてご覧ください。
0:00 富士フイルム株式会社
23:43 藤田医科大学
48:04 株式会社日立ハイテク
56:33 株式会社Xenoma
1:05:13 有限会社安久工機



写真フィルム事業からヘルスケア分野への事業転換
基調講演を行った富士フイルムの松田氏は、写真フィルム事業からヘルスケア分野への事業転換をテーマに講演。同社は2000年をピークに写真フィルム需要が急減する中、同社が持つ既存の技術を活かしたヘルスケア分野での事業拡大を紹介。医療機器市場への新規参入を検討される来場者に向けて、自社技術と医療機器市場の分析、そして医療現場のニーズに沿った開発の重要性を提言しました。
※富士フイルム株式会社の講演の様子はこちらからご覧ください。


異種企業による医工連携の取り組みを行う藤田医科大学
基調講演を担当した藤田医科大学の月村氏から、同大学での医工連携の取り組みについて紹介。同大学は愛知県を拠点に4つの教育病院を持ち、2023年10月にHICity内に「藤田医科大学東京 羽田クリニック」を併設した次世代医療・研究の拠点「藤田医科大学東京 先端医療研究センター」を開設。同大学はこれまでトヨタ自動車との共同研究によるリハビリ支援ロボットの開発など、50社以上の企業との共同研究を実施しています。今後、藤田医科大学東京 先端医療研究センターでの実証実験の受け入れ体制の整備を進めていくことを伝えました。
※藤田医科大学の講演の様子はこちらからご覧ください。


日立ハイテクによる診断・医療、検査機器の開発
ヘルスケア事業に関連した企業3社によるピッチタイムの1社目は株式会社日立ハイテク。同社の堀田氏より説明がありました。体外診断(血液検査)・治療(放射線治療、再生医療)分野の製品開発、設計、製造、販売を行う、ヘルスケア事業の説明がありました。HICity内にある同社のヘルスケアイノベーションセンター東京の運営を通じたお客様との対話・協創を強化していくとのこと。
※日立ハイテクの講演の様子はこちらからご覧ください。


衣服をセンサー化する技術を活用した医療機器開発
ピッチタイム2社目の株式会社Xenoma(ゼノマ)社。同社の網盛氏から衣服をセンサー化する技術を活用した医療機器開発について発表しました。同社では心電図測定や健康モニタリングが可能な衣料品となる製品を開発し、現在、360以上のクリニックで導入実績があるとのこと。同社の製品の特徴を活かし、今後は検査のための複数回通院が困難な方などを対象とした郵送検査サービスの拡大を推進していくとのこと。
※Xenomaの講演の様子はこちらからご覧ください。


町工場として取り組む医療開発支援の取り組み
ピッチタイム3社目となる地元大田区を拠点とする有限会社安久工機の田中氏からは、町工場としての医療機器開発支援の取り組みを紹介しました。同社は人工心臓開発のルーツを持ち、ヘルスケア事業を含めた約1万5千件の試作開発プロジェクト実績を持っています。2024年5月には、医療機器スタートアップとの共同開発拠点を開発予定。
※安久工機の講演の様子はこちらからご覧ください。


ZONE Aのオープンを機にHICityにはヘルスケアに関連・関心のある企業や大学が入居し、日々、イノベーションや共創が行われています。今回のフォーラムでは大田区内の企業も一同に会し、ヘルスケア分野に関連した企業による革新的な取り組みについての講演が行われました。
当サイト「JOURNAL by HANEDA INNOVATION CITY」では、今後もHICity内でのフォーラムやサミットなどのイベントをレポートします。
INFORMATION
【HANEDA INNOVATION CITYヘルスケアフォーラム】
開催日:2025年1月28日(火)
開催場所:PiO PARK(HICity ZONE K 2F)
主催:HANEDA INNOVATION CITY 先端産業創造委員会
text and photo : Nozomu Ishikawa